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  • はじめに トニー・リチャードソン監督の『トム・ジョーンズの華麗な冒険』(1963年)でヒロインのソフィが、大好きなトムではなく、全く相手にしていないブリフィルとの結婚をすすめられる場面がある。当然、ソフィは嫌悪感を示すのだが、その時の表情が本当に豊かで、可愛らしい顔を思いきり崩し、眉間に皺を寄せ、大きな目と口を忙しく動かして、絶対的な拒絶を表現する。彼女はト...

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  • 恋愛心理を重んじたロマンティック・サスペンス 1940年代にアルフレッド・ヒッチコックはイングリッド・バーグマンをヒロインに迎え、『白い恐怖』(1945年)、『汚名』(1946年)、『山羊座のもとに』(1949年)の3作を撮った。『白い恐怖』は縦縞模様に恐怖を抱く記憶喪失者と女性精神科医の関係、『汚名』はナチのスパイの娘とFBI捜査官の関係、『山羊座のもとに...

    [続きを読む](2016.11.11)
  •  『暗闇にベルが鳴る』は1974年に公開されたカナダの作品で、原題は『Black Christmas』。クリスマスに女子寮で起こる陰惨な連続殺人を描いたスラッシャーものだ。今でもクリスマスにはこの映画を観るというファンが少なからずいるらしい。主演はオリヴィア・ハッセー。ほかにマーゴット・キダー、アンドレア・マーティン、キア・デュリア、ジョン・サクソンなどが出...

    [続きを読む](2016.05.05)
  •  マーガレット・ロックウッドは1940年代のイギリス映画を代表する女優である。当時、悪の魅力を撒き散らしたジェームズ・メイスンがゲインズボロー・ピクチャーズの王座にあるとするならば、ロックウッドは王妃の座にある。美貌も演技力も満点と言っていい彼女は、『バルカン超特急』(1938年)のヒロインとして名を馳せた後、『灰色の男』(1943年)や『妖婦』(1945年...

    [続きを読む](2015.12.08)
  • 扉 アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの作品では、扉や門が凶兆を告げるシンボルとして用いられる。それは、単独でメガフォンを取った初の長編映画(それまでは共同監督で長編を数本撮っていた)『犯人は二十一番街に住む』(1942年)から一貫している。この映画は酒場のドアが開くカットで始まり、その後、殺人事件が次から次へと起こる。次作『密告』(1943年)では、墓地の門が...

    [続きを読む](2015.02.19)
  •  ダフネ・デュ・モーリアの最高傑作は何かと問われたら、大半の人は『レベッカ』と答えるに違いない。そのきめ細やかな心理描写と緻密な構成の向こう側に広がるゴシック・ロマンのムードに魅了されない読者は、ほとんどいないだろう。また、この作品は様々な角度から読み解くことが可能であり、そこもまた魅力の一つとなっている。私なら、一度目は普通に読み、二度目は物語の語り手の主...

    [続きを読む](2012.01.07)
  •  マデリーン・キャロルは戦前のイギリスを代表する美人女優である。知的な美貌と確かな演技力を備え、声も美しく、英語の発音も綺麗だった。アルフレッド・ヒッチコック監督は彼女のことを気に入り、英国時代に撮った『三十九夜』『間諜最後の日』ではヒロイン役に起用している。ヒッチコックがブロンド・ビューティー(ジョーン・フォンテーン、グレース・ケリー、ティッピ・ヘドレンな...

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