2020年7月アーカイブ

リメイク映画 ジョン・カーペンター監督の『遊星からの物体X』(1982年)はリメイク映画である。原作は1938年に発表されたジョン・W・キャンベルJr.の短編小説「影が行く」で、1951年に初めて映画化された(製作はハワード・ホークス)。手短に言うと、原作は心理サスペンスとして怖く、ホークス製作版はおぞましい地球外生命体が出てくるモンスター映画として怖い。カ...
[続きを読む](2020.07.24)
ダヴス『ロスト・ソウルズ(失われた魂)』2000年作品 重く垂れこめた雲のようなメランコリーと、ダンスフロアの享楽。マンチェスターという町から発信される音楽のある意味で対照的なふたつの特徴を、図らずもクロスオーバーして見せたバンド......と言えば、誰しもジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダーを思い浮かべるに違いない。が、本稿の主人公は彼らではなく、ダン...
[続きを読む](2020.07.14)
「もし踊るなら、相手は伯爵夫人でなければ」 ワルツは4分の3拍子の舞曲で、18世紀後半に普及し始めた。語源はwal(t)zen(回る、回転する)ではないかと言われている。この舞曲が広まったのは、1815年、リーニュ公に「会議は踊る、されど進まず」と評されたウィーン会議からで、以後ヨーゼフ・ランナーやシュトラウス・ファミリーのワルツ曲が爆発的な人気を得た。 ...
[続きを読む](2020.07.03)