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  • ハンス・リヒター=ハーザーはかつてヨーロッパでもアメリカでも称賛されたドイツのピアニストである。遺された音源が限られているせいか、今では地味な存在になっているが、実際の音楽性は地味と言われるようなものでは全くない。生まれたのは1912年1月6日。13歳でドレスデン・アカデミーに入学し、ピアノだけでなくヴァイオリン、打楽器、指揮法も学んだ。

    [続きを読む](2016.05.29)
  • 女性ミュージシャンを評する文章で、「女の情念」という言葉にしばしば出くわす。「男の情念」というのはあまり目にすることがないし、恐らく女性よりも男性たちが、セクシーとかカワイイとかフシギといった単純な解釈ができない、少々ドロっとした女性性を形容する際に使いたがる言葉のように感じられるのだが、音楽界においてパティ・スミスとビョークと並んで、過剰にこの言葉がついて...

    [続きを読む](2016.05.20)
  • 『暗闇にベルが鳴る』は1974年に公開されたカナダの作品で、原題は『Black Christmas』。クリスマスに女子寮で起こる陰惨な連続殺人を描いたスラッシャーものだ。今でもクリスマスにはこの映画を観るというファンが少なからずいるらしい。主演はオリヴィア・ハッセー。ほかにマーゴット・キダー、アンドレア・マーティン、キア・デュリア、ジョン・サクソンなどが出演...

    [続きを読む](2016.05.05)
  • 高山樗牛は美文で鳴らした明治の評論家で、生前大いに注目を集めたが、若くして健康を害し、1902年に31歳で亡くなった。現在では、坪内逍遥、森鴎外、内村鑑三に噛みついていた論争家、匿名で『瀧口入道』を書いた小説家、圧倒的な美文家として、文学史に名をとどめている。樗牛を美文家と評するとき、そこには「文章は美しいけど思想は浅い」という皮肉もしばしば含まれる。没後の...

    [続きを読む](2016.04.30)