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  • フランス精神よりも男女の愛 『危険な曲り角』(1958年)の中に、若者たちがシネマテークでルドルフ・ヴァレンティノの『血と砂』(1922年)を観に行くシーンがある。彼らはポスターを観て、「なぜこんな男がモテたのか」「まるでタンゴダンサーだ」「でもジェームズ・ディーンだって古くなるだろ」「そんなことはない」といった会話を交わし、ヴァレンティノのドラマティックな...

    [続きを読む](2016.07.28)
  •  マリア・シェルというと、『居酒屋』(1956年)と『女の一生』(1958年)が有名で、絵に描いたような愛らしい瞳とやさしげな口元が妙に哀感をそそるため、「薄幸の女」のイメージが強いかもしれない。たしかに彼女はそういう役を多く演じた。しかし、『Die Ratten』(1955年)を観れば分かるように、彼女の表情や声のトーンは役によって驚くほど変わるし、凄まじ...

    [続きを読む](2014.10.15)
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