2021年11月アーカイブ

  • UB40『サイニング・オフ』1981年作品 深刻な不況の渦中にあった1970年代末の英国で、あれだけ豊かな音楽シーンが形成された理由のひとつは、手厚く支給された失業保険だとされている。支給条件は緩く、ワーキングクラス出身であろうと、ミュージシャンを志す若者たちはお金の心配をすることなく楽器や機材を入手して練習し、音楽作りに打ち込むことができたという。よって、...

    [続きを読む](2021.11.28)
  • 永田雅一と共に 森一生は長谷川一夫、市川雷蔵、勝新太郎の主演作を数多く撮った大映の職人監督である。その歩みは常に名物プロデューサー永田雅一と共にあり、まず日活太秦撮影所に入り、その後、第一映画社、新興キネマを経て、大映で活躍した。毎回、永田ラッパ(渾名)は特に説明もなく、「おい、これや。これを何日までにやれ」と言って脚本を森に渡し、後は任せていたという。そう...

    [続きを読む](2021.11.17)
  • 深い憂愁 ロベルト・シューマンのチェロ協奏曲は1850年頃に作曲され、作曲者の死後、1860年4月23日にルートヴィヒ・エーベルトのチェロにより初演された。チェロ協奏曲の中では一、二を争うほどの有名作で、ドヴォルザーク、ハイドン(第2番)の作品と合わせて3大協奏曲と言われることもある。 晩年のシューマンは精神のバランスを崩していたが、創作意欲は衰えず、才能が...

    [続きを読む](2021.11.03)