文化 CULTURE
  • 中島敦の『光と風と夢』は、作家ロバート・ルイス・スティーヴンソンの日記という体裁で書かれている。しかし、その言葉はあくまでも中島自身のもの、彼の思想ないし信条の投影である。「私は、小説が書物の中で最上(或いは最強)のものであることを疑わない。読者にのりうつり、其の魂を奪い、其の血となり肉と化して完全に吸収され尽すのは、小説の他にない」哲学書や思想書ではなく、...

    [続きを読む](2019.12.28)

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