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  • 女性像のパターン ジョン・スタージェスは男性を描くのがうまい。この点に異論を挟む人はいないはずだ。『大脱走』など、タイプの異なる男性像がそれぞれ細かく造型されていて、男性群像劇の最高傑作と呼びたいくらいである。モテモテのヤンキーというイメージがつきまとうウィリアム・ホールデンが、『ブラボー砦の脱出』で険のある堅物を好演しているのも、スタージェスが彼からベスト...

    [続きを読む](2017.06.25)
  • 恋愛心理を重んじたロマンティック・サスペンス 1940年代にアルフレッド・ヒッチコックはイングリッド・バーグマンをヒロインに迎え、『白い恐怖』(1945年)、『汚名』(1946年)、『山羊座のもとに』(1949年)の3作を撮った。『白い恐怖』は縦縞模様に恐怖を抱く記憶喪失者と女性精神科医の関係、『汚名』はナチのスパイの娘とFBI捜査官の関係、『山羊座のもとに...

    [続きを読む](2016.11.11)
  •  デボラ・カーの熱心なファンとして知られた作家に三島由紀夫がいる。『クォ・ヴァディス』を「無味乾燥な見世物」と酷評した彼は、『地上より永遠に』でこの女優の魅力を発見した。「上官との姦通事件をとりあげているのは、いかにもアメリカらしい率直さで、好感がもてるが、上官の妻になるデボラ・カーはすばらしい。雨の日の最初の男との逢瀬は、不感症的魅力の満溢した女を見せる。...

    [続きを読む](2012.01.26)
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