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  • ドキュメンタリー的手法 挑戦的なテーマで数々の名作を手掛けたオーストリア出身の名監督フレッド・ジンネマンは、若い頃ロバート・フラハティの助手を務めていたことがあり、その経験を生涯の糧としていた。自伝にも「フラハティのドキュメンタリー・アプローチは、『山河遥かなり』、『男たち』、『真昼の決闘』、『尼僧物語』、『ジュリア』や他の映画を監督していた時に、私の脳裏に...

    [続きを読む](2021.04.14)
  •  マーガレット・ロックウッドは1940年代のイギリス映画を代表する女優である。当時、悪の魅力を撒き散らしたジェームズ・メイスンがゲインズボロー・ピクチャーズの王座にあるとするならば、ロックウッドは王妃の座にある。美貌も演技力も満点と言っていい彼女は、『バルカン超特急』(1938年)のヒロインとして名を馳せた後、『灰色の男』(1943年)や『妖婦』(1945年...

    [続きを読む](2015.12.08)
  •  デボラ・カーの熱心なファンとして知られた作家に三島由紀夫がいる。『クォ・ヴァディス』を「無味乾燥な見世物」と酷評した彼は、『地上より永遠に』でこの女優の魅力を発見した。「上官との姦通事件をとりあげているのは、いかにもアメリカらしい率直さで、好感がもてるが、上官の妻になるデボラ・カーはすばらしい。雨の日の最初の男との逢瀬は、不感症的魅力の満溢した女を見せる。...

    [続きを読む](2012.01.26)
  •  デボラ・カーに関する記事を読むと、必ずといっていいほど書かれていることがある。まずオスカーに6回もノミネートされながら一度も受賞しなかったこと。これは事実なので、情報として書かざるを得ない。ただ、その後にこう続く。「端正な美貌とエレガントな雰囲気が演技の幅を狭めていた」ーーこれではオスカーを獲れなかったのは彼女に欠陥があったからだ、と思われかねない。もしか...

    [続きを読む](2012.01.24)
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