文化 CULTURE
  • 古井由吉の小説は、簡単には掴みきれない。時折、何を読んでいるのか分からなくなることがある。2008年に発表されたエッセイ「招魂としての読書」によると、古井は読んだ本のことをすぐに忘れるらしい。「読んだ事に感嘆させられるほどに、後で綺麗に忘れる、という気味すらある。三読四読して長大息までしていたのに、机の前から立って十歩と行かぬうちに、はて、何のことだったか、...

    [続きを読む](2024.02.26)

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