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  • 相反する評価 ヘルベルト・フォン・カラヤン生誕100周年の折、仕事の関係で、私は可能限り伝記や評論に目を通した。この指揮者に関する資料は多すぎるほど多く存在する。賛美に徹したものもあれば、批判に徹したものもある。しかし、そこに記されている評価のポイントは大体において同じである。それを肯定するか否定するかの違いが溝を生んでいるのだ。その最大のポイントは、性格的...

    [続きを読む](2014.10.02)
  • 彼女が踊るとき、エロスと暴力は解放される 1891年にフランス語で書かれたオスカー・ワイルドの『サロメ』は、翌年サラ・ベルナール主演で上演される予定だったが、検閲官から上演禁止令が出て封印された。初演されたのは1896年になってからのことである。当時ワイルドは男色の罪で獄中にあった。 原作者が亡くなった翌年の1901年、マックス・ラインハルト演出による舞台が...

    [続きを読む](2014.09.11)
  •  カール・ベームの指揮法の秘密に迫り、独自の個性をいい当てるような表現を探し、「こういうタイプの指揮者だ」と定義することは難しい。あえてそれを行おうとしても、最終的には自ずから平凡な、ほかの巨匠たちにもあてはまる次のフレーズに頼らざるを得なくなる。すなわち、「カール・ベームは本当に素晴らしい指揮者であり、真の音楽家であった」。 1894年8月28日、カール・...

    [続きを読む](2011.03.29)
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