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  • 『木石』と『新雪』 1940年代の作品には、舟橋聖一原作の『木石』(1940年)、藤澤恒夫原作の『新雪』(1942年)などがある。『木石』は伝染病の研究所が舞台で、いつもの庶民派映画という感じはしない。ただ、『木石』で赤木蘭子扮する厳格な女性は、「悪意のない身勝手な男により、苦しい思いをする女」という五所作品らしい女性像に当てはまる。 その後、五所は大映に移...

    [続きを読む](2020.09.18)
  •  高峰三枝子は筑前琵琶の高峰流宗家、高峰筑風の長女として生まれた生粋のお嬢様である。17歳の時、父親が亡くなり、家族を養うために映画界入りを決意。1936年に女優デビューし、やがて昭和を代表する名女優になり、半世紀以上にわたって活躍した。「歌う女優」としても有名で、「山の淋しい/湖に/ひとり来たのも/悲しい心」の歌詞で知られる大ヒット曲「湖畔の宿」は彼女の持...

    [続きを読む](2013.08.29)
  •  日本の監督で、女優の魅力を引き出すのが最もうまいのは誰か。この問いに対し、成瀬巳喜男や木下惠介と答える人は、おそらく吉村公三郎の名前を知らないか、忘れている。成瀬も木下も女心のひだを撮る名手として知られているが、起用する女優は大体いつも同じだった。しかし、吉村は全くタイプの異なる女優を次々と主役に据え、その持ち味を発揮させる、まさに「女優映画」の達人だった...

    [続きを読む](2011.03.25)
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