タグ「ウィリアム・フリードキン」が付けられているもの

  • ハマー・プロの看板監督 テレンス・フィッシャーはハマー・フィルム・プロダクションの看板監督だった人である。代表作は、フランケンシュタインとドラキュラのシリーズ。両者とも1930年代に製作されたユニバーサル映画でおなじみの有名モンスターだが、フィッシャーはその物語に新解釈を加え、カラー映像で華々しく復活させた。フィッシャーの作品によってハマー・プロは怪奇映画の...

    [続きを読む](2023.01.16)
  •  幼い頃、田舎の実家に行き、薄暗い廊下から2階へと続く狭い階段を見上げたとき、何か不思議なものを見るような感覚に襲われた。それはコンクリートのマンションに住んでいた私にとって、日本家屋の2階というものを意識した初めての体験だった。私は何とも言いようのない違和感を抱き、階段から目を背けた。その違和感は8歳くらいから好奇心に変わったが、それまで2階というのはちょ...

    [続きを読む](2021.01.27)
  • リメイク映画 ジョン・カーペンター監督の『遊星からの物体X』(1982年)はリメイク映画である。原作は1938年に発表されたジョン・W・キャンベルJr.の短編小説「影が行く」で、1951年に初めて映画化された(製作はハワード・ホークス)。手短に言うと、原作は心理サスペンスとして怖く、ホークス製作版はおぞましい地球外生命体が出てくるモンスター映画として怖い。カ...

    [続きを読む](2020.07.24)
  • 伏せてあるカードを表に 「決してひとりでは見ないでください」のキャッチコピーで知られる『サスペリア』(1977年)は、人工美に徹した映像作品であり、音楽が鳴りまくり、往年のハリウッド・スターが出演しているにもかかわらず、私にとって魅力的なホラーであり続けている。にもかかわらずと書いたのは、過剰な演出、にぎやかな音楽、そして知名度の高い人気俳優は、ホラーではし...

    [続きを読む](2019.04.27)
  • 神秘と謎解きの物語 『エクソシスト』(1973年)は、単なるホラー映画ではない。かつてウィリアム・フリードキン監督は「信仰の神秘を描いたもの」と語り、原作者のウィリアム・ピーター・ブラッティは「超自然的な謎解きの物語」と語った。多くの人によって考察された傑作には、まだ解き明かすべき何かがある。 これから書くことは、この二年間、繰り返し鑑賞して得た自分の考えを...

    [続きを読む](2019.03.25)
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