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  • 美しい自然とともに ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルが珍しくドイツ語の詩に曲をつけた声楽作品『9つのドイツ・アリア』は、三つの美が完全に一体となった傑作だ。すなわち美しい旋律、美しいドイツ語の響き、美しい詩の世界である。テキストに使われたのは、バルトルト・ハインリヒ・ブロッケスの詩集『神におけるこの世の喜び』。選ばれた9つの詩の大半は、きらめく波や甘い香りの...

    [続きを読む](2017.04.24)
  •  アーリーン・オジェーの歌声は心を洗う光、雑念を消す光である。まさしく真の美声だ。普通の歌手なら中年にさしかかるあたりで声が重くなったり固くなったりして、高音の出し方にも力みが感じられるようになる。しかし、オジェーは表現の幅を広げることはあっても、気品と透明感のある美声を失うことはなかった。彼女はそのキャリアの中で、厳密な意味で「衰えない」という奇跡を積み重...

    [続きを読む](2015.10.23)
  •  シュテファン・ツヴァイクの『人類の星の時間』は、世界史を変えた12の歴史的瞬間を圧倒的な筆力で描いた作品集である。この本を出版するにあたり、ツヴァイクは歴史を一人の詩人に見立てて、次のように書いている。「多くのばあい歴史はただ記録者として無差別に、そして根気よく、数千年を通じてのあの巨大な鎖の中に、一つ一つ事実を編み込んでゆく。......芸術の中に一つの...

    [続きを読む](2013.03.30)
  •  完璧という言葉は、どこかお堅く隙のない、冷厳なイメージを人に与えがちである。「完璧は面白味がない」とも言われる。しかし、そこで揶揄されているものは、真の「完璧」ではない。柔軟さや奥深さ、大胆なところさえも含めて申し分のない時に、この言葉の意味は満たされる。 ジョージ・セルとは、まさにそういう音楽を手にした指揮者だった。彼は楽器間の音の配合に異常なまでに神経...

    [続きを読む](2011.02.15)
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