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  • スパンダー・バレエ『トゥルー』1983年作品 ヒット曲を書いてスターになってやる!と野心を持つことが、ロック界ではカッコ悪いと見做されるようになったのは、ニルヴァーナが登場してアメリカのオルタナティヴ・ロックが台頭してからだろうか。1980年代までは、いわゆる「セルアウト」というコンセプトはなかった気がする。殊に階級社会の英国では、ワーキング・クラスの若者が...

    [続きを読む](2015.04.23)
  • レコード・コンサートの愉しみ 過日、今も交流を続けている翻訳学校の元生徒さんから頂戴したお手紙に次のような一節があった。曰く、「レコード・コンサート(初めて聞く言葉です)」。筆者よりかなりお若い彼女にしてみれば、当然ながら聞き慣れない言葉だっただろう。〈レコード・コンサート〉とは、ある空間(家、オーディオ設備の整った一室、またはスタジオなど)で、大音量でアナ...

    [続きを読む](2013.05.11)
  • デバージ「アイ・ライク・イット」(1982年/全米No.31) いわゆる木の芽どきが近づきつつある気配を少しでも感じると、無性に聴きたくなる曲がある。毎年、決まってその季節。不思議とそれ以外の季節には、この曲のことを忘れてしまっている。考えられる理由は、最もよくラジオ(FEN/現AFN)で流れていた季節だからだろう。ほぼ毎日のようにスピーカーから流れてくるそ...

    [続きを読む](2013.03.13)
  •  その昔、YOKOHAMA BLACK CINEMA CLUBなる好事家の集まりがあり、筆者自身もメンバーのひとりで、不定期ながら、横浜某所で行われていた〈レアなブラック・ミュージックの映像を鑑賞する会〉に必ず参加していた。また、都内某所において、1980年代半ば頃、早稲田大学のサークル〈ブラック・ミュージック研究会(サークル名:ギャラクシー)〉の集まりがあ...

    [続きを読む](2013.02.16)
  • イヴリン・キング「ラブ・カム・ダウン」(1982年/全米No.17、全英No.7) 去る2012年5月17日に63歳で亡くなった〈ディスコの女王〉ことドナ・サマーは、実のところ、世間から与えられたその称号にかなりの居心地の悪さを感じていたという。ディスコ・ナンバーが彼女をスターダムに押し上げたことは間違いないが、彼女自身、〈ディスコ・シンガー〉の範疇に押し込...

    [続きを読む](2013.01.24)
  •  少し前の話になるが、2011年4月12日、四半世紀来の男友だちSが不治の病に冒されてこの世を去った。享年52。遺されたのは、奥さんと1万枚以上にも及ぶアナログ盤のレコード。 筆者の知人・友人の中で、R&B/ソウル・ミュージックを語らせたら、彼の右に出る者はいなかった。とりわけ、いわゆる〈甘茶系〉と呼ばれる音楽、即ちスウィート・ソウルへの造詣は深く、...

    [続きを読む](2012.06.23)
  •  その日、財布はいつになく膨れていた。ターゲットはモンブランの限定万年筆「ヘミングウェイ・モデル」。武者震いしつつ、いざ鎌倉! のはずだったのだが......。 あれは7月の暑い日だったと記憶している。あの日あの時の、自分の行動の由って来るところを、今以て説明できない。というのも、行きつけの文房具屋(Y堂本店)がかつて万年筆売場を設けていた馬車道のビルを目指...

    [続きを読む](2011.07.30)
  • マーヴィン・ゲイ『ミッドナイト・ラヴ』1982年作品 R&B/ソウル・ミュージック界にその名を色濃くかつ深く刻むマーヴィン・ゲイの大復活作にして生前最後のオリジナル・アルバムという大看板を背負った作品にしては、このカヴァー写真の安っぽさに違和感を覚える人も少なくないのでは...? 低級な匂いを放つのは、何処かの都会の夜景を背景に、素肌にジャケット(実...

    [続きを読む](2011.04.06)
  • マーヴィン・ゲイ『ホワッツ・ゴーイン・オン』1971年発表 アメリカが悲劇に見舞われた時、或いはアメリカの人々が"これは非常事態だ"と焦燥に駆られた時、必ずと言っていいほど必要とされる曲がある。"一体全体、世の中はどうなっているんだ?"と問いかけた、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」('71)だ。今なお人々の記憶に生々しく残る、 '01年9月11...

    [続きを読む](2011.02.07)
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