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  • 流転のリアリティ 端折った作品といえば、ロシアに漂着した元禄商人・伝兵衛を描いた長編『異郷』(1943年9月)も同様である。これは織田作之助が想像力を自在にめぐらせた二部構成の大河ロマンで、第一部では伝兵衛がイギリス人との決闘で勇者になり、ペテルブルク一番の美女ナターシャが伝兵衛への恋に懊悩する。この展開はいかにも大衆好みだ。彼が日本人として常に恥ずかしくな...

    [続きを読む](2015.05.23)
  • 2人の女優 『女は二度生まれる』は若尾文子主演作。無欲でお人よしの芸者、小えんが様々な男たちと関係を結ぶことで少しずつ女として変化してゆくプロセスを描く。諸行無常の人間模様をこまやかに映し出す川島雄三の演出がすばらしい。若尾の魅力も十二分に引き出されており、難役にぴったりとはまっている。 撮影現場での川島について、若尾は川本三郎との対談でこう語っている。「ダ...

    [続きを読む](2011.06.26)
  • 映画界の戯作者として 川島雄三は45年の短い人生で51本の作品を撮ったが、そのうち傑作と呼べるものは僅かしかない。しかし、その数少ない傑作には、誇張を抜きにして、観た人の価値観や人生観までも変えてしまうくらいの磁場が広がっている。残りの困った作品群も、見方によっては斬新で、捨てがたい味わいがあり、一部のカルト映画ファンから支持されている。 具体的に書くと、一...

    [続きを読む](2011.06.26)
  •  今や絶滅した和風美人の代表、新珠三千代。「たおやか」とはこの人のためにある言葉ではないかと思わせるほど、そのたたずまいは楚々としていて、優美で、女らしい。体の線がしなやかで、着物姿のときなど、首がとても色っぽくみえる。一方で洋服もよく似合い、新進デザイナーだった頃の森英恵による衣装を着こなすそのセンスとスタイルの良さは、1950年代の日本女性にはあまり見ら...

    [続きを読む](2011.02.27)
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