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  • 事件の後 アラン・ドロンについて書かれた記事に必ずと言っていいほど出てくるトピックが2つある。1960年の映画『太陽がいっぱい』で人気が爆発したこと、そして美男子の代名詞的存在であることだ。今でも「最高の美男俳優は誰か」と質問されて彼の名前を挙げる人は多い。そのイメージからは、華やかで輝かしい人生しか想像できないだろう。しかし、実際のドロンは順調にスター街道...

    [続きを読む](2024.01.19)
  •  シモーヌ・シニョレはフランス映画界の第一線で活躍した名女優である。演じた役柄には一定の傾向があり、若い頃は娼婦や不倫の人妻の役が多く、中年になってからは貫禄のあるおばさん役で存在感を発揮した。40歳を過ぎても顔の皺を隠すことなく変に若作りしなかったことや、政治に関する発言を積極的にしていたことから、同性のファンも多かったようである。 初の大役は『宝石館』(...

    [続きを読む](2017.02.04)
  • 扉 アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの作品では、扉や門が凶兆を告げるシンボルとして用いられる。それは、単独でメガフォンを取った初の長編映画(それまでは共同監督で長編を数本撮っていた)『犯人は二十一番街に住む』(1942年)から一貫している。この映画は酒場のドアが開くカットで始まり、その後、殺人事件が次から次へと起こる。次作『密告』(1943年)では、墓地の門が...

    [続きを読む](2015.02.19)
  • 歌手であり、俳優であり、活動家 イヴ・モンタンは1991年に70歳で亡くなるまで、主役級の俳優として映画界で活躍し続けた。それと同時に、フランスを代表する名歌手として時折休止を挟みながらステージに立ち、「枯葉」「ルナ・パーク」「バルバラ」「パリで」など数々のシャンソンをヒットさせた。歌手としても俳優としても成功した人は少なからずいるが、彼ほど圧倒的な成功を収...

    [続きを読む](2014.04.02)
  •  戦後のイタリアを代表する美人女優、ジーナ・ロロブリジーダ。彼女は美女の多いイタリア女優の中でもひときわ目立つ美貌に恵まれ、スタイルも抜群だ。20歳の時にはミス・イタリアのコンテストで3位に選ばれたこともある。澄まし顔のお飾り的な美人とは異なり、役柄に応じて男勝りのじゃじゃ馬女を演じたり、愛に燃える情熱的な女を演じたりと、感情表現が豊かなところも魅力だ。また...

    [続きを読む](2014.02.20)
  • アラン・ドロンと組んだ3作品 『サムライ』はアラン・ドロンとの初顔合わせ作品で、メルヴィルの最高傑作と評されることもある。主人公は、鳥と心を通わせる無口な殺し屋ジェフ・コステロ。ドロンにうってつけの役だ。この『サムライ』以降、ドロンは単なる二枚目俳優の枠を越えて、渋味のある名優の仲間入りをしたといえる。 これはスーパーマン的な殺し屋の話ではない。ジェフ・コス...

    [続きを読む](2013.09.24)
  • 『ディーバ』に魅せられて たとえば知り合いに「何か面白い映画はないか」ときかれたら、あなたは何の作品を挙げるだろうか。しかも、相手は映画に詳しくなく、なおかつ自分と親しいわけでもない。こういう時、私はかなりの頻度で『ディーバ』(1981年)と答えてきた。ストーリーが凝っていて、テンポが良く、お洒落で、ロマンティックで、ほどほどにスリルがあり、長すぎず、古すぎ...

    [続きを読む](2013.06.20)
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