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  • 特殊な時代劇の継承者 時代劇の殺陣に最も大きな革新をもたらしたのは、黒澤明監督の『七人の侍』(1954年)と内田吐夢監督の『血槍富士』(1955年)ではないだろうか。一方は雨の中で集団と集団が泥まみれになりながらぶつかり合い、もう一方は槍の構えもサマになっていない槍持ちが何度も突き損じたり転んだりしながら悪戦苦闘する。いずれも、斬られる心配のない剣豪が華麗な...

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  •  中北千枝子は成瀬巳喜男監督の映画に欠かせない名脇役である。演じるのは、大体家庭に問題を抱えている奥さんや出戻りの役で、本人も「なんかシケた役が多いんですよね。まともな役ってないんですよね」と語っている。 例えば、『山の音』(1954年)で演じている役は、子供を連れて家出し、実家にやってきた女。彼女はいろいろ辛い目にあってきたことで性格がささくれており、父親...

    [続きを読む](2016.04.15)
  • 組織を描いた作品として 黒澤明監督の『七人の侍』(1954年)は、「日本映画史上最高の傑作は何か」という問いに対する答えのひとつとして定着している。極端に高い評価が世代を超えて広範囲に存在するのは、作品自体が偉大であるからにほかならない。しかし、その根拠を挙げる際、撮影現場の苦労話や海外の映画への影響力を力説しても、作品とはまた別の権威性しか伝わらないだろう...

    [続きを読む](2015.06.11)
  •  1952年に監督デビューして以来、会社から言われるままひたすら娯楽映画を撮り続けていた野村芳太郎が、初めてその尖った個性を見せたのは1958年の『張込み』からである。原作は松本清張。映画の大部分を占めるのは2人の刑事が犯人の元恋人宅を見張っているシーン。それが終盤、急展開をみせ、クライマックスへと驀進する。その演出の巧みさといったら、黒澤明の『天国と地獄』...

    [続きを読む](2011.03.17)
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