映画 MOVIE

名画鑑賞サロン

忘れ得ぬ人と映画

“人と映画 ”についてのエッセイ。
忘れられない(忘れてほしくない)作品や
スクリーンで永遠の生命を獲得した男優、女優の魅力を
今昔問わず、国問わず、自由な形式で語る。

  • 例えば1960年が『サイコ』、『血を吸うカメラ』、『血ぬられた墓標』の公開年であったように、ホラー映画史には節目と言える年がある。1968年もまさにその節目にあたり、『ローズマリーの赤ちゃん』と『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』が公開された。前者がオカルト映画ブーム、後者がゾンビ映画ブームの隆盛に一役も二役も買ったことは今さら言うまでもない。

    [続きを読む](2018.10.04)
  • 怪猫ものは日本の怪談映画の王道である。かつては一年のうちに何作も製作され、『四谷怪談』、『牡丹燈籠』、『皿屋敷』をはるかに超える数の作品が公開されていた。元ネタは、化け猫にまつわる伝説。話の内容や舞台設定にはいくつかバリエーションがあるが、最も有名なのは、佐賀藩の鍋島家に起こった化け猫騒動だろう。

    [続きを読む](2018.09.27)
  • マリオ・バーヴァはイタリア・ホラー映画界の巨匠として絶大な影響力を誇った人である。ダリオ・アルジェント、ジョン・カーペンター、ティム・バートンといった人たちの作品も、バーヴァから受けた影響を抜きにして語ることはできない。フェデリコ・フェリーニですら怪奇映画を撮る際は、バーヴァの作品からアイディアを拝借していた。バーヴァの名を世に知らしめたのは、1960年に公...

    [続きを読む](2018.09.08)
  • ロバート・ワイズ監督の『たたり』(1963年)は、幽霊屋敷を舞台にした映画の中では古典に属する。それ以前にも、ルイス・アレン監督の『呪いの家』(1944年)、ジャック・クレイトン監督の『回転』(1961年)といった作品はあるが、『たたり』の設定や演出法はその後の模範となり、「幽霊屋敷」が一つのジャンルとして確立される上で大きな役割を果たしたと言える。

    [続きを読む](2018.09.04)
  • 原題は『PEEPING TOM』。覗き魔という意味である。マイケル・パウエルが監督したこの作品は、アルフレッド・ヒッチコック監督の『サイコ』と同じく1960年に公開された。どちらも残虐な異常犯罪を扱った内容だが、観客の反応は大きく異なり、『サイコ』は大ヒットし、『血を吸うカメラ』は酷評されてすぐに埋もれてしまった。正当に評価されたのは1980年代になってから...

    [続きを読む](2018.08.29)