映画 MOVIE

名画鑑賞サロン

忘れ得ぬ人と映画

“人と映画 ”についてのエッセイ。
忘れられない(忘れてほしくない)作品や
スクリーンで永遠の生命を獲得した男優、女優の魅力を
今昔問わず、国問わず、自由な形式で語る。

  • 有馬稲子の美貌は宝塚時代から有名だった。ただ、その美しさには翳があり、笑顔の中にも愁いが漂っていて、それが単なる美人女優にはない複雑な魅力を彼女に付与している。東宝専属女優としての第1回主演作『ひまわり娘』を手がけた千葉泰樹監督も、有馬稲子の印象をこう語っていたという。「明るい感じの娘だと思っていたが、撮影が始まり、彼女を見つめていると、むしろ哀愁が濃いこと...

    [続きを読む](2011.07.23)
  • 『太陽を盗んだ男』(1979年)は中学の理科教師が自宅アパートで原子爆弾を製造し、日本政府を脅迫する物語。つまり、テロリストを描いた映画だ。とはいえ、主人公・城戸誠(沢田研二)の要求には、政治的な色合いは一切ない。彼が突きつけるのは、「ナイター中継を最後まで放送しろ!」「ローリング・ストーンズの来日公演を実現しろ!」など……国家を揺るがし得る兵器を持っている...

    [続きを読む](2011.07.08)
  • 昭和20年5月24日、東京大空襲の夜に出会った男と女。2人は名を告げることなく、数寄屋橋の上で半年後に会うことを約束する。それが長く険しい悲恋の道の始まりとも知らずに……。やがて戦争が終わり、約束の11月24日を迎えた。橋の上では男が女を待っている。同じ頃、女は佐渡で不本意な結婚を迫られていた。ようやく2人が会えたのは、さらに1年が経ってからのこと。男は春樹...

    [続きを読む](2011.07.01)