「ベートーヴェン」と一致するもの

  • 日本の年末を彩る不朽のメロディー ベートーヴェンの第九といえば、今や日本では年末になくてはならない音楽となっている。コンサート、テレビ、ラジオ、雑誌でも、11月くらいになると、こぞって第九が取り上げられる。ほかの国にはこういった習慣はないので、これはもう日本の風物詩と言っていい。 そもそも第九の日本初演が行われたのは1918年のこと。場所は徳島の俘虜収容所で...

    [続きを読む](2011.03.03)
  •  20世紀に活躍したスターたちを見送るのは辛いことである。これはクラシックのジャンルに限った話ではない。21世紀になり、自分たちが生まれる前から当然のように存在し、第一線で活躍していた人たちが、次々と寿命を迎えている。年齢を考えれば仕方ないことなのかもしれないが、そうと分かってはいても寂しい限りである。と同時に、偉大なる20世紀の巨星を見送るのが自分たちの世...

    [続きを読む](2011.02.26)
  •  完璧という言葉は、どこかお堅く隙のない、冷厳なイメージを人に与えがちである。「完璧は面白味がない」とも言われる。しかし、そこで揶揄されているものは、真の「完璧」ではない。柔軟さや奥深さ、大胆なところさえも含めて申し分のない時に、この言葉の意味は満たされる。 ジョージ・セルとは、まさにそういう音楽を手にした指揮者だった。彼は楽器間の音の配合に異常なまでに神経...

    [続きを読む](2011.02.15)
  • 続・20世紀最大の天才作曲家 天才と呼ばれる人には大きく分けて二種類のタイプがある。外部からの刺激をあまり受けない高踏的な天才と、外部からの刺激を受けやすい天才だ。ベーラ・バルトークは後者のタイプに属する作曲家である。 民族音楽から受けた影響については前回述べたが、そのほかにもバルトークはほとんど無防備といえるほど多くの作曲家に感化されている。少年時代に夢中...

    [続きを読む](2011.02.14)
  •  往年の大指揮者たちのライヴ盤に接する際、「繰り返し聴くことができる」ということに対して、有り難さと同時に、畏れに近いものを感じる。今でこそ録音を前提としたライヴは多くあるし、指揮者もそのことを承知の上なのだろうが、かつてはまさかこの日の演奏がどこかで録音され、さらにCD化され、未来永劫聴き継がれることになろうと考えて指揮台に立った人はほとんどいなかったに違...

    [続きを読む](2011.02.07)
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