文化 CULTURE

花と冒険[考察・エッセイ]

崖に咲く花はなぜ美しいのか

「文化」についてのエッセイ。
テーマは文学、思想、民俗、絵画、漫画、アイドル、ゲーム、玩具、世相...。
ハイカルチャーとサブカルチャーの境も関係なく、流行も関係なく、
日常の死角にある「文化」を語る。

  • 僕は所詮半端者。だからいつでもいろんな輪から爪弾きにされてしまうのだ。例えば、初対面の人間同士が集まると、自己紹介代わりに出身地のことが話題によく上るではないか。〈東京出身/地方出身〉という2つのグループ分けで話が展開してゆくことが多いが、僕はいつもどっちの仲間にも入れてもらえない。いや、別に僕が地底人だとか、火星からやって来ましたとか、そういう歯切れの良い...

    [続きを読む](2011.08.27)
  • 決して不機嫌なのではない。そうかと言って、アンニュイな雰囲気とも微妙に違う何かがそこには……。鑑賞者の視線と交わることのない、うっすらと愁いを帯びたその瞳は、どこか遠くーーいにしえの日々かーーを見つめているようでいて、その実、空(くう)を彷徨っているかのようにも見えてくる。どの絵師の美人画とも質を異にする、独特の雰囲気と存在感。そして孤独感。橋口五葉(188...

    [続きを読む](2011.08.20)
  • モーニング娘。の魅力とは何か。答えは様々あると思う。その中で大きな割合を占めそうなのは、メンバーの豊かな個性と未知数の才能、パフォーマンスに対する向上心、コンサートの楽しさ、メンバーの変動から生まれるドラマ、といったところだろうか。私はモーニング娘。のことをかなり後追いでチェックしてきたが、「もうこの辺でいいかな」という感情は一向に湧いてこない。それどころか...

    [続きを読む](2011.08.13)
  • ソロのアイドル歌手がひしめいていた1980年代前半、石川ひとみはルックス、美声、歌唱力の三拍子揃った存在として私の記憶に刻まれている。当時人気があったアイドルで「石川」といったら、後輩の「秀美」の方を思い浮かべる人も多いと思うが、私は断然「ひとみ」派である。石川ひとみの代表曲として常に一番に選ばれるのは、三木聖子のカバーである「まちぶせ」。テレビでも、イベン...

    [続きを読む](2011.08.06)

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