「ブラー」と一致するもの
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ジ・オトゥールズ『アフター・マーダー・パーク』1996年作品 オアシスの再結成ツアーやパルプの24年ぶりの新作を受けて〈ブリットポップ〉という言葉を頻繁に耳にする今日この頃だが、果たしてその出自を知る人はどれだけいるのだろう? オックスフォード英語辞典には1970年代に既に単語として使われていたと記され、諸説あるのだが、1990年代に英国で起きたムーヴメント...
[続きを読む](2025.09.27) -
時代に流されない信念 ブラームスの交響曲第4番は1884年から1885年にかけて作曲された。創作の場となったのはシュタイヤーマルク州のミュルツツーシュラーク。この美しい静かな土地で、前半の楽章を1884年に、後半の楽章を1885年に完成させた。初演日は1885年10月25日。作曲者自身の指揮、マイニンゲン宮廷管弦楽団の演奏により披露された。初演は成功を収めた...
[続きを読む](2025.02.08) -
リンダ・マーテル『Color Me Country』1970年作品 2025年2月2日に授賞式を控える第67回グラミー賞で最優秀アルバムを始め本年最多のノミネーションを誇っているのは、2024年3月にリリースされた最新作『カウボーイ・カーター』で世界をあっと言わせたビヨンセだ。アメリカの南部テキサス州出身の彼女はご存知のように、自分のルーツの一部分と認識して...
[続きを読む](2025.01.27) -
「怒りの日」の変奏曲 ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」は、1934年7月3日から8月24日にかけて、スイスのルツェルンで作曲された。初演は1934年11月7日、レオポルド・ストコフスキー指揮、フィラデルフィア管の演奏により行われた。ピアノ独奏はラフマニノフ自身が務めた。 「パガニーニの主題」とは、パガニーニが19世紀初めに作曲した『24の奇想曲...
[続きを読む](2025.01.07) -
型にとらわれず、自由に ブラームスの交響曲第3番は1883年に作曲され、同年12月2日に初演された。作曲当時、ブラームスは50歳。5月頃からヴィースバーデンで本腰を入れて筆を進め、10月にほぼ完成させた。ブラームスにしては速筆である。ちょうど作曲期間中、若い歌手ヘルミーネ・シュピースに恋慕の情を抱いていたらしく、その気分が作品に反映されていると見る向きもある...
[続きを読む](2024.10.05) -
名門オーケストラを42年間率いる ユージン・オーマンディはフィラデルフィア管弦楽団を42年間率いた名指揮者である。生前は人気があり、数多くの録音を遺し、豊麗なフィラデルフィア・サウンドで音楽ファンを虜にした。レコードのセールス面ではレナード・バーンスタインを凌いでいたという。日本でも一時はオーマンディの録音が出回っており、私などの世代にとっては、クラシック音...
[続きを読む](2024.06.10) -
限りないロマンと情熱 ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は1806年に作曲され、同年12月23日に初演された。独奏を務めたのは、当時26歳のヴァイオリニスト、フランツ・クレメントである。作曲の際、ベートーヴェンはクレメントに助言を仰ぐこともあったという。当時のヴァイオリン協奏曲としてはスケールが大きく、演奏時間は40分から45分、第1楽章だけでも20分を超え...
[続きを読む](2024.04.07) -
情熱に満ちた交響的幻想曲 シューマンの交響曲第4番は1841年に作曲され、同年9月13日、妻クララの誕生日に贈られた。初演は同年12月6日、ライプツィヒのゲヴァントハウスで行われたが、期待していたような評価を得られず、楽譜の出版も見送られた。その後、1851年に改訂を開始。1853年12月30日に改訂稿の初演がデュッセルドルフで行われ、成功を収めた。 異名は...
[続きを読む](2023.10.04) -
装飾を削ぎ落とした短調の協奏曲 モーツァルトのピアノ協奏曲第24番は1786年3月24日に書き上げられ、同年4月7日にウィーンでの予約演奏会で初演された。調性はハ短調。この時期はピアノ協奏曲の収穫期で、1784年から1786年までの3年間で12作品(第14番から第25番まで)が書かれている。 第1楽章のカデンツァ、第2楽章、第3楽章のためのアインガングは作曲...
[続きを読む](2023.06.09) -
ジャーヴィス・コッカー『ジャーヴィス』2006年作品 今話題の再結成ツアーと言えば、ブラーもさることながら、今年デビュー40周年を迎えるパルプのそれが気になっている。正確には解散はしていないから〈再結成〉にはあたらないのかもしれないが、日本へは1996年に一度来たきりで、2007年のフジ・ロック・フェスティバルにはジャーヴィス・コッカーがソロで出演してくれた...
[続きを読む](2023.05.25)