音楽 CLASSIC
  • 夭折した天才は何かにつけ悲劇の主人公のように語られがちである。ウィリアム・カペルも例外ではない。不気味なエピソードも彼の人生に深刻な悲劇性を付与している。それは、彼がユージン・リストと共に占い師に運勢をみてもらったという話。その時、彼はこういわれた。「彗星のような経歴だろうが、真に望むものは手に入らない。そして30歳前に衝撃的な死をとげるだろう」ーーこの占い...

    [続きを読む](2012.01.30)
  • セルゲイ・プロコフィエフは1939年から1944年の間にピアノ・ソナタを3作書き上げた。第6番イ長調、第7番変ロ長調、第8番変ロ長調である。戦争に触発されて書かれたそれらの作品は、まとめて「戦争ソナタ」と呼ばれている。このシリーズ中、プロコフィエフの才気が爆発しているのが第7番である。よりどころのない不安、甘さのないリリシズム、革新性、強靭さ、残忍性、カタル...

    [続きを読む](2012.01.19)
  • ベートーヴェンの人生の中で最も創作意欲が高潮していたのは、交響曲第3番「英雄」を書き上げた1804年から数年間だといわれている。この時期をロマン・ロランが「傑作の森」と呼んだのは周知の通りである。とくに30代後半に入った1806年のベートーヴェンの作曲活動は注目に値すべきもので、交響曲第4番、ピアノ協奏曲第4番、ヴァイオリン協奏曲、弦楽四重奏曲第7番「ラズモ...

    [続きを読む](2012.01.09)