音楽 CLASSIC

楽の森

不滅の作曲家・作品

一度聴いただけなのに忘れられない音楽。なんとなく繰り返し聴いている音楽。
それらはどのようにしてこの世に生まれたのだろう。
ここでは作曲家/作品に焦点を当てながら、作曲経緯やエピソードを紹介、
森のように深いクラシックの世界に踏み込みたい。
文●阿部十三

  • 広く知られているとは言い難い女性作曲家、ルイーゼ・アドルファ・ル・ボーは、1850年にドイツのラシュタットに生まれた。父親は軍人だったが音楽に造詣が深く、その影響もあって16歳の時に本格的に音楽の道を志し、10代でピアニストとしてデビュー、その後作曲を学び、1882年にコンクールで優勝してからは、

    [続きを読む](2018.02.07)
  • ピアノの音には重みがあるが、デュナーミクやアゴーギクに変な癖がなく、語り口は比較的なめらか。技巧も冴えている。両端楽章のヴァイオリンはきびきびしていて清洌だが、低弦の重みもしっかりと伝わってくる。オッテルローのこういうところは凄く上手いと思う(第1楽章コーダでは、ソリストのテンポと一部ズレているが)。

    [続きを読む](2017.12.20)
  • 歴史的名演は音質のハンデを超越すると言いたいところだが、何種類かあるシュナーベルの「皇帝」の音源は、この大家の音色の微妙なニュアンスを捉えきれていない。その中では戦後の録音が最もマシである。ガリエラの指揮は溌剌としていて、デュナーミクもしなやかだ。シュナーベルの音は陰翳があり、時に銀色の光を放ち軽やかに舞う。ステレオで聴けばより感動的だったろう。

    [続きを読む](2017.12.17)
  • カッツはルーマニアのピアニスト。正統派のピアニズムで、奇をてらうことはない。第1楽章のピアノは毅然としていて、勢いもある。分散和音の表現にも清冽さが感じられる。が、オーケストラの響きは(私が聴いたレコードの音質が貧弱なせいか)いまひとつ潤いに欠ける。第2楽章はバルビの指揮が素晴らしい。冒頭は深遠な美しさだ。ピアノの音は明瞭だが、やや単調。

    [続きを読む](2017.12.16)
  • 第1楽章のピアノは流麗。オーケストラの方は各パートの冴えた音色や美技で魅せる。何しろショルティ指揮のシカゴ響なので巧い。迫力も十分ある。ピアノだけ取り出すと、優等生的な気取りが感じられなくもないが、真逆のアプローチで鳴らされるオーケストラの力によって中和されている印象。第2楽章は冒頭の弦のアンサンブルが精妙で、フレージングも適切。

    [続きを読む](2017.12.08)