音楽 CLASSIC

楽の森

不滅の作曲家・作品

一度聴いただけなのに忘れられない音楽。なんとなく繰り返し聴いている音楽。
それらはどのようにしてこの世に生まれたのだろう。
ここでは作曲家/作品に焦点を当てながら、作曲経緯やエピソードを紹介、
森のように深いクラシックの世界に踏み込みたい。
文●阿部十三

  • 第1楽章のピアノは流麗。オーケストラの方は各パートの冴えた音色や美技で魅せる。何しろショルティ指揮のシカゴ響なので巧い。迫力も十分ある。ピアノだけ取り出すと、優等生的な気取りが感じられなくもないが、真逆のアプローチで鳴らされるオーケストラの力によって中和されている印象。第2楽章は冒頭の弦のアンサンブルが精妙で、フレージングも適切。

    [続きを読む](2017.12.08)
  • ベートーヴェンが完成させた最後の協奏曲である。作曲年は1809年。いわゆる「傑作の森」の時期に書かれた大作で、「皇帝」の異名にふさわしいスケールと風格を備えているが、これは作曲家自身による命名ではなく、出版人のJ.B.クラマーによるものである。作品はルドルフ大公に献呈された。1809年といえば、ウィーンがフランス軍に占領されていた年であり、

    [続きを読む](2017.12.05)