音楽 CLASSIC

楽の森

不滅の作曲家・作品

一度聴いただけなのに忘れられない音楽。なんとなく繰り返し聴いている音楽。
それらはどのようにしてこの世に生まれたのだろう。
ここでは作曲家/作品に焦点を当てながら、作曲経緯やエピソードを紹介、
森のように深いクラシックの世界に踏み込みたい。
文●阿部十三

  • 最初の数秒で聴き手に一生忘れられないような衝撃を与える音楽がある。私にとってそういう作品を現代音楽の中から挙げるなら、まずジョージ・クラムの『ブラック・エンジェルズ』に指を屈する。あの出だしを初めて聴いた(というか、食らった)時、目の前できらめくナイフが飛び交っているような錯覚に襲われ、頭がくらくらした。今聴いても衝撃度はさほど変わらない。つくづくショッキン...

    [続きを読む](2011.12.19)
  • こんな曲を書く人間が、本当にこの世に生きていたのだろうか。モーツァルトの音楽を聴いて、そういう感慨にとらわれたことのある人はたくさんいると思う。そこまで感じさせる異常な美しさ、深さといったものが、たしかに彼が遺したいくつかの作品にはある。さらに、モーツァルトの場合、遺された手紙や関係者の証言から推察できる人物像にとらえどころがなく、おまけに死因が曖昧だったり...

    [続きを読む](2011.12.06)

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