音楽 CLASSIC

楽の森

不滅の作曲家・作品

一度聴いただけなのに忘れられない音楽。なんとなく繰り返し聴いている音楽。
それらはどのようにしてこの世に生まれたのだろう。
ここでは作曲家/作品に焦点を当てながら、作曲経緯やエピソードを紹介、
森のように深いクラシックの世界に踏み込みたい。
文●阿部十三

  • 名盤と呼ばれている録音は少なくない。長年、最高の「40番」とされてきたブルーノ・ワルター/コロンビア響の組み合わせを筆頭に、オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管、カール・ベーム/ウィーン・フィル、ヨーゼフ・カイルベルト/バイエルン放送交響楽団(ライヴ)などなど、どれも素晴らしい出来である。ワルターならコロンビア響よりウィーン・フィルを指揮したライヴ盤の...

    [続きを読む](2011.04.23)
  • 交響曲第40番の第1楽章は、クラシック・ファンならずとも誰もが一度は耳にしたことがあるに違いない。あの哀愁漂う美しい主題は、モーツァルトの書いた数ある名旋律の中でも『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』と並んで最も知られているものであり、世界中の人から愛されている。この曲をテーマにした文章がこれまでにいったいどれだけ書かれたことだろう。小林秀雄がそのエッセー『...

    [続きを読む](2011.04.18)
  • アントニン・ドヴォルザークは、1841年9月8日、豊かな自然に囲まれたモルダウ河ほとりのネラホゼヴェス村で生まれた。家は肉屋兼居酒屋。彼は幼い頃から楽器に親しみ、音楽家として生きることを望むが、父親に言われるまま肉屋職人としての資格を取得した。しかし最終的に父親が折れ、18歳のドヴォルザークはプラハの小さな楽団のヴィオラ奏者となり、しばらくして劇場オーケスト...

    [続きを読む](2011.04.11)
  • 生命の息吹あふれる春に、カール・オルフの『カルミナ・ブラーナ』ほどぴったりくる作品はない。この音楽に耳を傾けていると、肉体が開放され、奮い立ち、人生のさまざまな揉めごとや災いの山に向かって猛然と突き進んでいこう、という雄々しい気持ちになってくる。効果的に繰り返される劇的なメロディーや千変万化するリズム、声を限りに歌われる力強い合唱が、私たちの原始の本能を刺激...

    [続きを読む](2011.04.10)
  • ダンディ、ショーソン、デュパルクの師匠であり、近代フランス音楽の父と言われるセザール・フランク。ベルギー生まれだが、「フランスのブルックナー」と呼ばれていたこともあるようだ。誠実温厚な人柄で、質素な生活を営み、信仰に篤く、教会音楽を数多く手がけ、教会のオルガン奏者として生涯を終えたということもあり、多くの研究者はフランクの作品について説明する際、まず宗教の見...

    [続きを読む](2011.04.02)