音楽 POP/ROCK

名盤再考

Reconsidering Masterpiece

無数のアーティストがデビューし、無数の作品がリリースされ、
新しい情報が堆積してゆく中、ともすると過去の名作は埋もれてしまいがち。
CMやドラマで頻繁に使用されれば、その時だけはマスコミも思い出したように取り上げる。
一方、そうでないものには永久にスポットライトが当たらない。
それも世の常人の常なのだろうが、“古典と呼ぶにはあまりに新鮮で魅力的な作品なのに”と
ヤキモキしている人は絶対にいるはず。そんな人の気持ちに応えるべく、
今日性と一見無縁そうだが、今なお私達の心に多くのことを訴えかけるディスクを選定し、
力をこめて紹介する。

  • ザ・キラーズが先日ふたつのギネス記録を樹立した。どちらも、2004年に登場したこのファースト・アルバム『ホット・ファス』からの先行シングルであり彼らのデビュー曲にあたる「Mr.Brightside」の、全英チャート上での記録である。2004年6月に100位圏内に初めて顔を見せた「Mr.Brightside」の最高ポジションは10位に過ぎないのだが、現在までに...

    [続きを読む](2024.07.27)
  • 筆者はこれまで、玉石あれどロックから数え切れないことを学んできたが、今年も8月に控えている民主党大会ってものが、アメリカでは大統領選の年に開催されていることを教えてくれたのがMC5ーーロブ・タイナー(ヴォーカル)、フレッド・ソニック・スミス(ギター)、マイケル・デイヴィス(ベース)、ウェイン・クレイマー(ギター)、デニス・トンプソン(ドラムス)ーーだった。そ...

    [続きを読む](2024.06.21)
  • 2023年10月からパレスチナ自治区ガザで戦闘が続く中、音楽界では早くから停戦を求め、パレスチナ支援を求める声が様々な形で声が上がっていた。ガザ市民を支援するためのイベントやリリースが多数企画される一方、サウス・バイ・サウス・ウェストではイスラエルに武器供与している企業や米軍がスポンサーに含まれていたために、多数のアーティストが出演を辞退。先頃開催された英国...

    [続きを読む](2024.05.26)
  • エールの『ムーン・サファリ』の全編再現ライヴが素晴らしいらしい。『ムーン・サファリ』はご存知、ニコラ・ゴダンとジャン=ブノワ・ダンケルのフレンチ・デュオが1998年に送り出し、昨年発売25周年を迎えたデビュー・アルバムだ。ふたりは6作目にあたる『月世界旅行』(2012年/ジョルジュ・メリエス監督のサイレントSF映画のカラー版のために制作したサントラを再構成し...

    [続きを読む](2024.04.19)
  • 直後に来日したことも関係しているのか、日本での報道を見ている限り、2024年2月初めに開催された第66回グラミー賞の受賞式の話題は、テイラー・スウィフトが独占してしまった感がある。確かにテイラーは史上初めて4度目の年間最優秀アルバム賞に輝いて、見事に記録を更新。ただ、受賞数で言えば今回は2部門のみで、最多の4冠を達成したのはフィービー・ブリジャーズだったし、...

    [続きを読む](2024.03.21)

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