音楽 POP/ROCK

名盤再考

Reconsidering Masterpiece

無数のアーティストがデビューし、無数の作品がリリースされ、
新しい情報が堆積してゆく中、ともすると過去の名作は埋もれてしまいがち。
CMやドラマで頻繁に使用されれば、その時だけはマスコミも思い出したように取り上げる。
一方、そうでないものには永久にスポットライトが当たらない。
それも世の常人の常なのだろうが、“古典と呼ぶにはあまりに新鮮で魅力的な作品なのに”と
ヤキモキしている人は絶対にいるはず。そんな人の気持ちに応えるべく、
今日性と一見無縁そうだが、今なお私達の心に多くのことを訴えかけるディスクを選定し、
力をこめて紹介する。

  • インド系英国人作家のサルマン・ラシュディが先頃(2012年9月)出版した『Joseph Anton:A Memoir』は、1989年2月に著書『悪魔の詩』の中でイスラム教を冒涜したとして当時のイランの最高指導者ホメイニ師から死刑宣告を受け、隠遁生活を送っていた時期の回想記だ。イスラム教社会とキリスト教社会/欧米的価値観の衝突と言えば、最近では9・11を機に顕...

    [続きを読む](2012.10.23)