音楽 POP/ROCK

名盤再考

Reconsidering Masterpiece

無数のアーティストがデビューし、無数の作品がリリースされ、
新しい情報が堆積してゆく中、ともすると過去の名作は埋もれてしまいがち。
CMやドラマで頻繁に使用されれば、その時だけはマスコミも思い出したように取り上げる。
一方、そうでないものには永久にスポットライトが当たらない。
それも世の常人の常なのだろうが、“古典と呼ぶにはあまりに新鮮で魅力的な作品なのに”と
ヤキモキしている人は絶対にいるはず。そんな人の気持ちに応えるべく、
今日性と一見無縁そうだが、今なお私達の心に多くのことを訴えかけるディスクを選定し、
力をこめて紹介する。

  • 圧倒的な孤独。圧倒的な絶望と哀しみ。そしてどこまでも深く冷たい闇。それがこんなにも美しく響く。『クローサー』を聴くのは、落ちるだけ落ちたい時だ、という人は少なくない。「いま抱えているこの1日より先を覗いてみたが、そこにあるのは〈無〉だけ」と、「24アワーズ」でイアン・カーティスが呻くように歌う時、彼の心には何が去来していたのか。僅か4年足らずの活動期間の後、

    [続きを読む](2012.02.16)
  • 『ルック・オブ・ラヴ』、原題〈The Lexicon of Love〉――愛の辞典。ニュー・ロマンティックと括られた連中が送り出した数多の作品の中でも、群を抜いてロマンティックだった傑作コンセプト・アルバムは、ずばりそのように命名されていた。ジャケットではジェームス・ボンドよろしくスーツに身を包んだ男が、片手に女性を抱きかかえ、もう片方の手には銃を握ってポー...

    [続きを読む](2012.02.03)