音楽 POP/ROCK

名盤再考

Reconsidering Masterpiece

無数のアーティストがデビューし、無数の作品がリリースされ、
新しい情報が堆積してゆく中、ともすると過去の名作は埋もれてしまいがち。
CMやドラマで頻繁に使用されれば、その時だけはマスコミも思い出したように取り上げる。
一方、そうでないものには永久にスポットライトが当たらない。
それも世の常人の常なのだろうが、“古典と呼ぶにはあまりに新鮮で魅力的な作品なのに”と
ヤキモキしている人は絶対にいるはず。そんな人の気持ちに応えるべく、
今日性と一見無縁そうだが、今なお私達の心に多くのことを訴えかけるディスクを選定し、
力をこめて紹介する。

  • 深刻な不況の渦中にあった1970年代末の英国で、あれだけ豊かな音楽シーンが形成された理由のひとつは、手厚く支給された失業保険だとされている。支給条件は緩く、ワーキングクラス出身であろうと、ミュージシャンを志す若者たちはお金の心配をすることなく楽器や機材を入手して練習し、音楽作りに打ち込むことができたという。よって、まさにその恩恵に預かって1978年に活動を始...

    [続きを読む](2021.11.28)

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