音楽 POP/ROCK

名盤再考

Reconsidering Masterpiece

無数のアーティストがデビューし、無数の作品がリリースされ、
新しい情報が堆積してゆく中、ともすると過去の名作は埋もれてしまいがち。
CMやドラマで頻繁に使用されれば、その時だけはマスコミも思い出したように取り上げる。
一方、そうでないものには永久にスポットライトが当たらない。
それも世の常人の常なのだろうが、“古典と呼ぶにはあまりに新鮮で魅力的な作品なのに”と
ヤキモキしている人は絶対にいるはず。そんな人の気持ちに応えるべく、
今日性と一見無縁そうだが、今なお私達の心に多くのことを訴えかけるディスクを選定し、
力をこめて紹介する。

  • 本稿がアップされる頃には停戦に至っているよう切に願ってはいるが、ここ数週間、頭の中でグルグル流れ続けているのが、ブラック・サバスの「ウォー・ピッグズ」である。地響きのようなイントロに続いて空襲警報が鳴り響き、〈戦争のブタども〉、つまり人心を操って、破壊の限りを尽くす権力者を糾弾する、8分に及ぶ地獄絵だ。この曲を収めたアルバム『パラノイド(Paranoid)』...

    [続きを読む](2022.03.21)

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